梅雨から夏の終わり頃までは、特に、さまざまな虫に悩まされる季節です。
自然のアロマオイル(精油)で手軽にできる、「虫除け対策」についてまとめてみました。
どうしても困ったときは、殺虫剤などのお世話になるとしても。
できれば強い薬類の利用は最小限にして、生活にもなじみやすい、自然なアイテムで対処したいと思っている人も多いのでは。
今回は、自身の再学習も兼ねつつ。
アロマオイル(精油、エッセンシャルオイル = 植物から抽出されたもの)で簡単にできる、虫除け対策についてです。
虫除けアロマには、レモングラス、シトロネラなどが期待大。
虫除けに役立つとされるアロマオイルは、様々な本やサイトでも見かけます。
色々あって、いずれもそれなりに作用効果が期待できそうですが、実際はどれが一番、威力を発揮してくれるのか気になっていました。
調べてみたところ。今の季節、特に困る人も多い、「蚊、ダニ、ゴキブリ」に関して、この2種類の精油に、共通して、一定の虫除け作用が確認されているようです。
● レモングラス= イネ科の植物。レモンにも似た鮮やかで力強い香り。エスニック料理などにもよく使われる。(ハーブ系、柑橘系)
● シトロネラ= イネ科の植物。少し甘さもあるレモンのような香りが特徴。(ハーブ系、柑橘系)
蚊、ダニ、ゴキブリなどの対策に、虫が嫌う香りを利用する。(忌避作用)
エッセンシャルオイル(精油)には、蚊をはじめ、昆虫類が嫌う、近寄らなくなる(忌避作用のある)香りがあるので、それらをうまく活用することで、虫除け対策に役立てることができます。
以下は、「公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)」より出された実験結果を参考に、ざっくりとまとめてみました。
【※注意点として】
・日常的な利用で、精油を直接肌につける場合、AEAJでは濃度1%以下を推奨している。(精油を、無水エタノール、水、キャリアオイルなどで希釈するのが一般的)
・一方で、実験では、ある程度の高濃度で行われているものもある。
(*参照データ)
◆ 蚊
( *1 )蚊に対して、90%以上の忌避作用が確認されたのは、この2つの精油。(忌避率の高い順)
1.レモングラス
2.シトロネラ
◆ ダニ
( *2 )ダニに対して、6種類の精油で、忌避作用が確認された。(忌避率の高い順)
1.シトロネラ
2.ペパーミント
3.ユーカリ
4.ゼラニウム
5.レモングラス
6.ユズ
◆ ゴキブリ
( *3 )ゴキブリに対しては、3つの精油の中で、レモングラスに最も強い忌避作用が確認された。
(シトロネラの忌避率は半分くらい。ペパーミントの場合は、反対にゴキブリが集まりやすくなるなど、あまり効果が見られなかった様子)
1.レモングラス
2.シトロネラ
(△ 3.ペパーミント)
・・・
上記の結果から、わりと意外だったのは、ペパーミントがゴキブリにはあまり効かないらしい、ということ。
(年々、遭遇することが減っていますが、個人的には、自作のハッカ油スプレーで、1度だけゴキを退散させたことがあるので。
ペパーミント同様にハッカ油もメントール成分がありますが、もしかして、それよりも、エタノールが強かったせいなのかも? と、今回ふと思いました。
ちなみにスプレーは、水を混ぜずに「消毒用エタノール + ハッカ油」で作成)
シトロネラは、蚊の対策スプレーに試していたこともあり、なかなかの力を感じていたので、先の結果に納得。
レモングラスは、クローゼットの防虫剤代わりに使ったりした時期はありますが、虫除けスプレーとして利用したことはないので。
また、レモングラス精油を買った際は、スプレーで虫除け具合を試してみたいです。

簡単、虫除け対策。(スプレー、置くだけ)
ふだんの生活の中で精油を使う場合、1%程度の濃度(AEAJの基準)にしておくと、肌に直接つけても、概ね安全、安心だと思います。
ただ精油により、皮膚への反応も個人差がでる場合もあるので。
慣れないうちはさらに低い濃度からはじめて、様子を見ながら、各自に合わせて濃度を調節していくとよいのでは。
■虫除けスプレー
【基本事項: 希釈濃度】
・原液ではなく、精油の濃度が1%くらいになるように希釈する(薄める)。
・精油量の目安。1ドロップ(1滴 )= 約0.05ml
(例)
■無水エタノール 5ml + 水(精製水)45ml = 計50ml を使用する場合。
精油は、0.5ml = 10滴 混ぜればOK。( 約0.05ml/1滴 × 10滴 = 0.5ml )
■無水エタノール+水で 30mlなら、精油は 0.3ml = 6滴 混ぜる。
■キャリアオイル(植物オイル)を10mlなら、精油は 0.1ml = 2滴 混ぜる。
上記を目安に、使いやすいサイズのスプレーボトルまたは保存容器を用意し、その中で混ぜて使うだけです。(スプレーしたり、塗布したり)
・・・
個人的には、楽なこともあり、水を混ぜずにスプレーを作ることが増えていて、下記が使いやすく基本になりつつあります。
●消毒用エタノール 30ml、精油 0.3ml = 6滴
これで虫除けから、ルームスプレーなど、何かと使えます。
ハッカ油のように、わりと幅広く使えるものも便利だし、他の精油に変えるだけで、スプレーの用途もいろいろ楽しめますね。
■置くだけ。より手軽な虫除け、防虫には。
スプレーを作るのが手間だったり、エタノールが苦手な場合は。
(例)
■ティッシュやハンカチに直接、精油を2~3滴おとして、デスク(または足元)、棚、クローゼット、引き出しなどに入れておく。
■小さい空き瓶などに重曹を入れ、そこに精油を数滴まぜたものを、虫除けしたい場所に配置。(部屋の隅、洗面所やキッチンのシンク下など)
こんなかんじで、部屋や住まい全体に、ほんわりと精油の香りを行き渡らせておくのも、手軽な虫除けになるのでは。
(私も、スプレーを使いつつ、必要に応じて、置くだけアロマを取り入れています)
・・・
いずれにしても、まずは身の回りや部屋の掃除など、清潔を心がけ。
プラスαとしてアロマを活用していくと、より香りの力も高まりそうです。
【本】簡単にアロマの基本的なことを知っておくと便利。
精油が自然のものだからといって、誰にとっても安心・安全というわけではないので。
個々の体質や体調に合わせるのはもちろんのこと、小さい子供やお年寄り、ペットなどには特に注意も必要。
アロマに関しては、本や精油販売店のサイトなどを参考に、簡単な基本事項を学びつつ。楽しく安全な利用を心掛けたいですね。
虫除けアロマも、好きな香りを選ぶ。
いくら虫除け作用があると言っても、誰しも苦手な香りというのもあると思います。
(合わない香りに長時間さらされると、気分がわるくなったり、頭痛などの原因になることも)
なので、一定の作用が期待できるアロマオイルの中から、自分や家族の好きな香りを選んで使用するのが現実的。
□ 各精油がどんな香りなのかすでに知っていれば、好きな中から選ぶ。
□ アロマや精油になじみがない(ほぼ初心者の)場合は、店頭などで実際に香りを確かめたり、お店の方のアドバイスなど聞いてから決める。
(昔とちがって、今は、テキストや精油セットなども、ネットで買いやすく充実していて便利ですね)
虫除けアロマで、毎日を快適に。
今回は、虫除け対策のひとつにもなる、アロマ(精油)の活用についてでした。
その年の気候などによって、害虫類に遭遇する頻度は異なってくるかもしれませんが、やはり自作のアロマスプレーが1本あるだけでも、わりと安心できたりします。(家でも外でも手軽に使える)
虫にとっては避けたくなる嫌な臭いの精油でも、人にとっては心地よく快適にしてくれる香りだったりするので。自然の作用は、不思議で面白いです。
この2~3年は、ハッカ油の万能ぶりに感心して、すっかりはまっていましたが。また色々な精油も楽しんでいきたいです。
・【万能スプレー】汗もニオイも虫除けも、このアイテムの兼用ですっきり。(ゴキ・・対策にも?)今回の虫除けアロマに限らず。定番的な精油の特徴(作用や効能)を知っておくのも便利。いつでも手軽に、自分で心身を整えるのに役立ちます。
・消臭
・防虫
・リラックス
・集中
・気分転換
・睡眠時、起床時
・セルフケア
、、ほか
好きなアロマオイル(精油)をうまく生活に取り入れながら、毎日を快適に過ごしていきたいですね。
【関連】
・虫刺されに重曹が効くらしいので試してみた。 ・今年の虫除け・虫刺されケア。重曹、ハッカ油、ワセリン・・で乗り切る。