収納用品の片づけは、うまくいったものもあれば、迷いが出て手放せなくなったものもあります。
複雑に考えすぎず、気持ちに従うほうが、よりシンプルに片づく気がします。
先にお伝えすると。
個人的には、なぜか「カゴ類(これも収納グッズのひとつ)」が思うように捨てられず、苦戦した時期があります。
その後、ちょっとずつ思い込みを減らしてカゴを手放し、すっきりすることができました。
その時々で、収納に対する優先順位も変わっていくので。
自身の日常が快適になるよう、素直な気持ちを優先することも大事です。
収納用品の数を減らし、快適に感じるものを選ぶ。
片づけの過程で、「収納用品」を少なくしていくことは大事ですが、使いやすさや快適さも、ないがしろにできないポイントだと思います。
【1】 収納用品(家具、棚、整理用ケース類、そのた収納グッズ)自体の、数を減らす、絞る。
【2】 ただ減らすだけでなく、自身の優先順位、快適さを考慮することも忘れずに。
「カゴが減らせない・・」、と困りつつ停滞していた当時の自分に言いたいのは、特に【2】番目です。
収納用品は、そのときの自分に合ったものを使うこと。
◇ 収納用品・グッズ(棚や入れ物など)が少なければ、物はそれほど増えない。
◇ 反対に、収納用品があればあるほど、物は増えやすくなる。(その収納の空間を、埋めようとする心理が働くために)
今となっては当たり前と思えるこれらのことも。
きちんと片づけに向き合いはじめるまでは、自分の中に 、上記のような思考回路はほぼなかった気がします。
(ただしまいこむ、または、壊れないかぎりなんとなく使ってしまう、というかんじで。収納用品も増える一方でした)
なので、片づけを進める過程で、徐々に、先にあげた【1】(収納用品の数を減らす、絞る)ができるようになっていっただけでも進歩でした。
ただ、問題はその先です。私の場合は、妙な罪悪感や葛藤から、なぜかカゴ類が減らせない、という状態に悩みました。
これは、本当に今の自分に合った収納用品かどうか、というところまで考えが及ぶのに、時間がかかったからだと思います。
見た目の快適さと使い勝手の快適さが、一致するとは限らない。
個人的には、カゴ類で立ち止まってしまいましたが、人によって、なぜか引っ掛かりがあり、うまく手放せないものというのは異なると思います。
色々な試行錯誤のあとで、あらためて気づいたのは、
● 見た目の快適さや好みと、使い勝手のよさが、両立するとは限らない。
● 日々の使いやすさを見過ごさないように。
ということです。
(見た目が好みの収納用品だから、使い勝手に関するもやもやした気持ちに気づきにくかった、ということなのかも)
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自身の例をあげつつ説明を。
■カゴの利用状況
・特にカゴを集めようと思ったわけではないが、気づいたら家の中でけっこう活躍していた。
・カゴは自分で買ったもの、いただきもの、景品的なものなどさまざま。
・自然素材で作られ製品は、見た目にも気分的にもよく、好み。
・素材(竹や籐など)や大きさに、特に統一感はない。
・数は十数個。キッチンやクローゼット内、机の上、洗面所、トイレなど、各所でさまざまな物の収納に利用。
■カゴに対する気持ち
・インテリア雑貨としてのカゴを楽しむ一方で、少々の不便さも感じていた。
・カゴに付いたホコリが取りにくい。
・カゴの素材が傷んだり少しほつれたりしたところで、衣類や指先が引っかかったりする。
・きちんとカゴのお手入れをしようと思うと、結構まめに掃除する必要がある。
(ブラシで編み目のホコリを取る、硬く絞った布で表面を拭く、時にはオイルを使ったケアなど)
・カゴが2~3個くらいの時はまだよかったが、いつのまにか数が増え。放置すれば編み目にホコリがたまり気になるけれど、そんなにこまめなケアもできない・・。
・小さなストレスを無視できなくなり。徐々に、「手放そう」という方向へ気持ちが向いていく。
■手放すことに決めたあとも・・。
・自然素材で風合いのある物を手放していく自分は、少し情緒に欠けるのかも。
・カゴのケアすらも手間に感じたり、機能性や使い勝手ばかり優先したくなっているのはどうなのか。
・一時的な気分の波があるだけで、またカゴがほしくなるかもしれない。
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今となっては冗談のようですが。
渦中の時は、ただカゴを手放すだけで、こんなふうに恐ろしくネガティブな感情にとらわれていたことも。
そうした過程を経て、少しずつ気持ちの折り合いもつき、カゴ類は2年くらいの間にすべてなくすことができました。
●収納も、今の自身にとって大事なポイントをおさえる。
・今は掃除や管理のしやすさが、優先事項で大事。
・それが日々の快適さにつながっている。
(また先々どうしてもほしいカゴが登場したら、その時に再検討すればよい)
先に、減らしたい、なくしたい収納グッズを決めてみる。
片づけの過程では、色々な感情がでてくるものです。
片づけてはいても、いまひとつすっきり感に欠ける、なんだかしっくりこないという場合。
●思い切って、先に、なくしたい収納用品(家具、棚、収納小物ほか)を決めてみる。
これも、ひとつの方法かもしれません。そこをモチベーションに、片づけ作業を進めていくのもありだと思います。
もちろん、物を減らした結果的として、いくつかの収納用品が不要になる、という自然な流れで片づけが進めばそれでOK。
ただ、それでもなかなか捗らないときは、先に収納用品をなくすことを前提にすると、ラクな場合も。
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ちなみに私の場合も、最初はこんな流れでした。
■大量に書類を処分した結果として、
→それらを収めていたボックスが空になり
→収納ボックスを、複数まとめて捨てられた
それが、ある時気づいたら、こんなことをしていました。
■この収納用品(収納家具・グッズ)たちを手放して、スペースをすっきりさせたい、というところを前提として、
→まずは、腰丈くらいの同型の棚3つと、その中身の場所を一旦移動させ、空きスペースを確保
→棚は全捨て、新規で小さいboxを用意し、そこに残したい中身を集約することを計画
→一旦空けたスペースには小さいboxを置き、その容量に合わせるように、中身を仕分ける(捨てる/残すを選択)
→中身自体を3分の1以下に縮小
→当初、手放すと決めた棚3つを、予定通り処分できた
仮に、ゴールの状態は同じでも。アプローチを変えてみると、また違った視点が持てて面白いかもしれません。
収納用品に何を求め、何を優先したいか考えてみる。
収納用品とひとことに言っても、種類、大きさ、用途もさまざま。
人によっても、収納グッズに対する考え方は異なると思います。
なので、自身が収納用品に何を求め、どんなことを優先したいのか、あらためて考えてみるのも大事かなと。
例えば。
・とにかく、見た目/デザインの快適さが最優先。
・見た目もさることながら、使いやすさ/機能性が第一。
・大きさ、または、価格を重視。
・好きなメーカー、ブランドの中から選ぶことが大事。
・色や質感を統一させたい。
・よく考えたら、それほどこだわりはない。
、、等々。
残す、手放す、買い替える。
いずれの場合でも、収納用品に対して優先したいことを基準にしながら、数も種類も、少しずつ最適化していけるとよいのかなと思います。

ということで。今回は、収納用品を減らしていく過程で体験したこと、気づいたことについてでした。
□ 物が増えるから → それに合わせて収納先(収納用品)を買い足す
かつては、この流れがごく当然だと思っていましたが。
□ ざっくりとでも「収納用品」を減らすことを意識し、実践してみる → 片づけや整理整頓、掃除の悩みまで、多くのことを解決できる
これを体験として理解できると、日常もずいぶん過ごしやすくなっていくのを感じます。
必要な物まで捨てることはないけれど。
・以前は好きだったのに、今は趣味が変わってしまった
・なんとなく惰性で使っている
・実は無理して使っている
こんなふうに感じる収納グッズがあれば、自分との関係性を見直してみる時期かも。
収納用品の数だけでなく、快適さも同じくらい意識すると、今の暮らしに合った新陳代謝につながっていくように思います。